コンバージョン値の最大化とは?メリットや利用時のポイントなど全解説!
最終更新日:2024年8月19日 | 投稿日:2022年6月2日
リスティング広告で「売上を特に重視して配信したい」と思うことはありませんか?
Google広告では売上を最大化してくれる自動入札機能があります。それが「コンバージョン値の最大化」です。
本記事では、コンバージョン値の最大化のメリット・デメリットから利用前に抑えておくべきポイントまで詳しくまとめました。
入札戦略の選択は、Google広告の成果に大きく影響します。入札戦略で悩む運用者は、ぜひ本記事を参考にしてください。
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目次
コンバージョン値の最大化とは?
コンバージョン値の最大化は、Googleの自動入札機能の1つです。
コンバージョン値の最大化を利用すると、予算内で最大限のコンバージョン値を得られるようにGoogle機械学習により入札単価を自動調整してくれます。
※コンバージョン値とは:コンバージョンの価値のこと。同じ「コンバージョン1件」でも購入額などが異なるケースがあるため、コンバージョンごとの価値を計測する必要がある。
さらに、2021年より目標とする広告費用対効果(%)も設定できるようになりました。
Google広告公式でも、指定した費用対効果でコンバージョンを獲得する自動入札機能「目標広告費用対効果」と統合すると説明されています。
もちろん、目標広告費用対効果を設定せずに利用することも可能です。
参考:Google公式ヘルプ「検索キャンペーン向けのスマート自動入札戦略の構成に関する変更
コンバージョン値の最大化が有効なケース
コンバージョン値の最大化の利用が適しているケースは下記の通りです。
- サイト内で売上が発生するビジネスの場合
- 価格や利益率が異なる複数の商品をプロモーションしたい場合
- 目標CPAなどはなく、予算内で売上をできるだけ増やしたい場合
コンバージョン値の最大化は、コンバージョン値が設定できる=サイト上で売上が発生するビジネスである時に有効です。
商品ごとの価格が異なるケースでは、コンバージョン数より「実際にいくら売上が発生したか」が重要になります。
このような際にコンバージョン値の最大化を使うことで、予算内でできるだけ多くの売上を創出することが可能です。
逆に、営業が必要なBtoBビジネスや、来店型のビジネスはあまり適していません。
なぜならコンバージョンが発生した時点ではその売上額を決定することができないからです。
売上に関係なくコンバージョンを多く獲得したい場合は「コンバージョン数の最大化」など他の入札戦略の利用をおすすめします。
コンバージョン値の最大化のメリット3つ
コンバージョン値の最大化の利用メリットは主に下記3点です。
- 予算内で売上を最大化するよう自動調整してくれる
- 戦略立案や広告クリエイティブの考案に時間を使える
- 予算を効率的に使える
順番に解説していきます。
1.予算内で売上を最大化するよう自動調整してくれる
コンバージョン値の最大化では、Googleの機械学習が自動で判断しコンバージョン値を最大化できるようにしてくれます。
自動で売上の拡大を狙った運用を任せられるため、運用者にとって非常にありがたい機能です。
機械学習で行うため人力では難しいデータ分析も可能で、手動設定よりも良いパフォーマンスを発揮することもあります。
2.戦略立案や広告クリエイティブの考案に時間を使える
コンバージョンを創出するだけではなく、その値も気にしながら運用を行うのは大変な作業です。
商品ごとの値を把握したうえで、キーワードごとの入札単価を調整しなければなりません。
コンバージョン値の最大化ではそういった作業を抑え、広告戦略立案やクリエイティブ改善に時間を使うことが可能です。
3.予算を効率的に使える
コンバージョン値の最大化は、1日の予算を最大限に使ってコンバージョン値を獲得するように入札単価を調整する機能です。
そのためコンバージョン値の最大化を利用すれば、売上拡大に直結する効率的な予算投下を実現できます。
コンバージョン値の最大化のデメリット2つ
一方で、コンバージョン値の最大化の主なデメリットは下記2点です。
- クリック単価が高騰することがある
- コンバージョン単価については考慮されない
順番に説明していきます。
1.クリック単価が高騰することがある
コンバージョン値の最大化は、1日の予算すべてを使ってコンバージョン値を最大化しようとします。
そのため、クリック単価(CPC)が高騰してしまうこともあります。
あくまで「予算の範囲内であればクリック単価は気にしない」という場合の活用をおすすめします。
2.コンバージョン単価については考慮されない
コンバージョン値の最大化は、コンバージョンの「値」を最大化することに注力しており、その「数」については考慮されません。
極端に言えば、「300円商品のCVを10件」か「10,000円商品のCV1件」であれば後者を選ぶ傾向にあります。
そのため、コンバージョン単価(CPA)が高騰することもあり得ます。
具体的な目標CPAがある場合は「目標コンバージョン単価」の入札戦略がおすすめです。
コンバージョン値の最大化の利用前に抑えておくべき3つのポイント
ここで、コンバージョン値の最大化を利用するために抑えておきたいポイントを3つ紹介します。
- 設定後の学習期間は2〜3週間
- 直近30日で50件ほどのコンバージョンデータ実績が必要
- 予算設定の見直しを推奨
詳しく解説していきます。
1.設定後の学習期間は2~3週間程度
コンバージョン値の最大化は導入した後、一定の学習期間が必要です。
設定後は入札戦略のステータスが「学習中」となり、その間はむしろパフォーマンスが悪化する場合もあります。
機械学習の効果が出てくるまで2~3週間ほどかかると言われていますので、それまでは耐えて様子見しましょう。
2.直近30日で50件ほどのコンバージョン実績が必要
コンバージョン値の最大化の成果を得るには、直近30日で50件ほどのコンバージョン実績が目安として必要となります。
コンバージョン数が少ないキャンペーンでは、うまく最適化が働かない可能性が高いです。
そんな時はクリック数の最大化など、別の入札戦略の検討をおすすめします。
3.予算設定の見直しを推奨
コンバージョン値の最大化を利用すると、1日の予算を最大限に使う前提で入札単価の調整がなされます。
「月初に予算を使い切ってしまい月末配信ができない」といったことがないよう、導入時には利用可能な金額を改めて見直しておくと良いでしょう。
コンバージョン値の最大化の設定方法
ここでは、コンバージョン値の最大化の設定方法を紹介します。
1.Google広告の管理画面から①「キャンペーン」をクリックし②対象のキャンペーンを選択して③[編集]をクリックします。
2.[入札戦略変更]をクリックします。
3.入札戦略の中から[クリック数の最大化]を選択します。
4.必要に応じて目標広告費用対効果を設定し、[適用]をクリック。
以上でコンバージョン値の最大化の設定は完了です。
コンバージョン値の最大化以外の自動入札戦略6つ
最後に、目標インプレッションシェア以外の自動入札戦略を紹介します。
入札戦略 | 説明 |
---|---|
コンバージョン数の最大化 | 予算内でコンバージョン数が最大になるように入札単価を調整
(※目標コンバージョン単価と統合) |
目標コンバージョン単価 | 指定したコンバージョン単価以下でコンバージョン数を最大化にできるように入札単価を調整
(※コンバージョン数の最大化と統合) |
目標費用対効果 | 指定された目標費用対効果を目指して入札単価を調整
(※コンバージョン値の最大化と統合) |
クリック数の最大化 | 予算内でクリック数が最大になるよう入札単価を調整 |
目標インプレッションシェア | 設定された広告の掲載場所とその場所に表示される割合を目標として入札単価を調整 |
視認範囲のインプレッション単価
(GDNのみ設定可能) |
視認可能となる可能性が高い位置に広告が表示されるよう入札単価を調整 |
下記の記事にて自動入札機能ついて詳しく解説しています。どの入札戦略を選ぶべきか悩んでいる方はぜひご一読ください。
ここでは、コンバージョン値の最大化と混合されやすいほかの機能との違いを紹介します。
コンバージョン数の最大化とコンバージョン値の最大化の違い
「コンバージョン数の最大化」との違いは、最大化するポイントが「値」か「数」かという部分です。
- コンバージョン数の最大化はコンバージョンの「数」を最大化する
- コンバージョン値の最大化はコンバージョンの「値」を最大化する
なお補足ですが、自動入札機能「コンバージョン数の最大化」と「目標コンバージョン単価」は2021年度から統合されています。
機能としては双方、「目標コンバージョン単価を目指しながらコンバージョン数を最大化する」というものです。
「コンバージョン数の最大化」については下記記事にて詳しくまとめています。こちらもぜひ参考にしてください。
コンバージョン値の最大化のまとめ
本記事のまとめ
- コンバージョン値の最大化は「予算内でなるべく高いコンバージョン値を目指す自動入札機能」
- 2021年より目標とする広告費用対効果の設定も可能に
- ECサイトなどサイト上で売上が発生するビジネスにおすすめ
コンバージョン値の最大化は、「とにかく売上を重視したい」という場合に最適な入札戦略です。
ECサイトなどサイト上で売上が発生するビジネスにおいて効果を発揮します。
一定のコンバージョン実績(過去30日間で50件程度)がある場合、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
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「志を支援する」パーパスの元、デジタルマーケティング支援会社を経営。(2024年6期目/メンバー数約15名/最高年商2億)パーパスに共感したクライアントの成果創出を「誠実なエース人材のみ」でチームを構成し、エンドユーザー目線を徹底する方針で支援してます。
経歴:オプトで運用型広告コンサルタント→サイバーエージェントグループのウエディングパークにて、運用型広告の営業→WALTEXを創業。Speee様、KUMON様、DIGITALIO様など、大手から中小企業(ベンチャー/スタートアップ)まで支援実績インタビューをHPで公開中。