Google広告の自動入札機能とは?メリットや設定方法など完全解説
最終更新日:2023年2月3日 | 投稿日:2022年1月1日
「キャンペーン数が多くて入札が大変」
「入札単価調整が正しく行えているか不安」
「他の業務が忙しく、運用に割く時間がない」
こんな悩みを抱えている広告運用者やマーケティング担当者は多いのではないでしょうか?
そんな方におすすめなのが、Google広告の自動入札機能です。運用工数を削減しながら費用対効果の改善が期待できます。
この記事では、そんなGoogle広告の自動入札機能について、重要なポイントをお伝えしていきます。
自動入札機能を使いこなせば、運用工数を削減しながら広告成果の改善も期待できるので、ぜひ参考にしてみてください。
また広告の成果を伸ばしたい方に向けて、弊社ではGoogle広告の王道の運用戦略をまとめた資料を無料プレゼント中です。
自動入札機能の効果的な使い方も紹介しているので、以下のページからお気軽にダウンロードしてください。
目次
Google広告の自動入札機能とは
自動入札機能とは、その名の通り「Googleが入札単価を自動調整してくれる機能」です。
自動入札機能にはいくつかのタイプがあり、広告主が目的に合わせて選択することができます。
広告主が設定した目標に合わせて、Googleが成果に基づいた機械学習を行い、最適な入札単価設定をしてくれます。
自動入札はGoogleも推奨している機能ですので、まだ使っていない場合はぜひ試してみてください。
Google広告の自動入札機能7種類一覧
Google広告では、7種類の自動入札機能が用意されています。
入札戦略 | 説明 |
---|---|
目標コンバージョン単価 | 指定したコンバージョン単価以下でコンバージョン数を最大化するよう入札単価を調整
(※コンバージョン数の最大化と統合) |
コンバージョン数の最大化 | コンバージョン数が最大になるように入札単価を調整
(※目標コンバージョン単価と統合) |
目標費用対効果 | 指定された目標費用対効果を目指して入札単価を調整
(※コンバージョン値の最大化と統合) |
コンバージョン値の最大化 | コンバージョン値が最大になるように入札単価を調整
(※目標費用対効果と統合) |
クリック数の最大化 | クリック数が最大になるように入札単価を調整 |
目標インプレッションシェア | 設定された広告の掲載場所とその場所に表示される割合を目標として入札単価を調整 |
視認範囲のインプレッション単価
(GDNのみ設定可能) |
視認可能となる可能性が高い位置に広告が表示されるよう入札単価を調整 |
キャンペーンの目的に合わせて、どの自動入札にするか選びましょう。
それぞれの機能について、順番に解説していきます。
1. 目標コンバージョン単価
目標コンバージョン単価は、目標として設定したコンバージョン単価(CPA)以下でコンバージョン数を最大化してくれる自動入札機能です。
ただし、必ず設定したCPA以内に収まるわけではなく、目標CPAを超えるケースもあります。
なお、2021年より目標コンバージョン単価は、「コンバージョン数の最大化」と機能統合しました。
目標コンバージョン単価については以下の記事で詳しくまとめています。
2. コンバージョン数の最大化
コンバージョン数の最大化を使うと、予算内でコンバージョン数を最大化するように入札調整がされます。
手動入札と比べるとクリック単価が高騰しがちですが、その分コンバージョン数アップが期待できます。
また2021年より目標とするコンバージョン単価も設定可能となり、実質的に「目標コンバージョン単価」と機能を統合しました。
もちろんコンバージョン単価を指定せずに利用することも可能です。
コンバージョン数の最大化の詳細については、下記記事を参考にしてください。
3. 目標広告費用対効果
目標広告費用対効果は、目標として設定した広告費用対効果(ROAS)を目指してコンバージョンの値を最大化してくれる自動入札機能です。
例えば予算1万、目標ROASを500%と設定すると、5万円のコンバージョン値を生み出そうとしてくれます。
ただし、必ず設定したROASを達成するわけではなく、目標ROASを超えないケースもあります。
目標広告費用対効果は2021年より「コンバージョン値の最大化」と機能統合しています。
目標広告費用対効果の詳細については、下記記事を参考にしてください。
4. コンバージョン値の最大化
コンバージョン値の最大化は、予算内でコンバージョン値を最大化してくれる自動入札機能です。
コンバージョンアクションの設定画面でコンバージョン値を設定した際に選択することが可能な自動入札機能です。
手動入札と比べるとクリック単価が上がるケースが多いですが、その分コンバージョン値を効率よく向上させることができるでしょう。
こちらも2021年より目標とする広告費用対効果が設定可能となり、実質的に「目標広告費用対効果」と機能統合をしています。
コンバージョン値の最大化の詳細については、下記記事を参考にしてください。
5. クリック数の最大化
クリック数の最大化は、予算内でクリック数を最大化してくれる自動入札機能です。
手動入札と比べてCPCが低く抑えられる傾向があり、認知目的の案件などに向いています。
クリック数の最大化について詳しく知りたい場合は、下記記事を参考にしてください。
6. 目標インプレッション シェア(リスティングのみ設定可能)
目標インプレッションシェアは、検索広告において指定したインプレッションシェア(広告表示率)を目指して入札調整してくれる機能です。
掲載位置は「最上部」「上部」「任意の場所」の3箇所から選ぶことができ、目標とするインプレッションシェア率も広告主が指定可能です。
例えば、「ページ最上部のインプレッションシェアを50%」と設定したとします。
すると最上部に表示できる可能性が100回ある時は、そのうちの50回を最上部で表示できるように、入札単価を自動調整してくれます。
目標インプレッションシェアの詳細については、下記記事を参考にしてください。
7. 視認範囲のインプレッション単価(GDNのみ設定可能)
視認範囲のインプレッション単価は、「視認範囲」とみなされる広告枠を重視して入札単価調整が行われる機能です。
ディスプレイ広告のみ利用可能で、クリック課金ではなくインプレッション課金を採用している際に効果的な入札戦略です。
「視認範囲」としてみなされるのは、下記条件を満たした場合です。
- 広告面積の50%以上が画面上に表示されている
- ディスプレイ広告の場合、1秒以上の表示
- 動画広告の場合、2秒以上の表示
つまり「広告がちゃんと見られた際にのみ費用を支払う」という仕組みで、広告が視認範囲の条件を満たしやすくなるよう、入札単価を調整してくれる機能です。
自動入札戦略の一部「スマート自動入札」とは?
スマート自動入札とは、自動入札戦略の一部で、コンバージョン数やコンバージョン値の最適化を行う機能を指します。具体的な種類は以下の4つです。
- コンバージョン数の最大化
- 目標コンバージョン単価
- コンバージョン値の最大化
- 目標費用対効果
「スマート自動入札=コンバージョンに関わる自動入札機能」と覚えておくのが良いでしょう。
スマート自動入札で用いられるシグナルとは
“シグナル”とは、自動入札において入札価格を決定する際に使われる要素のことです。
シグナルの具体例としては、次のようなものがあります。
デバイス | ユーザーの使用デバイス(モバイル、パソコン、タブレット) |
---|---|
所在地 | ユーザーの所在地(都市レベル) |
地域に関する意図 | 地域を含む検索語句(「沖縄旅行 8月」など) |
曜日と時間帯 | ユーザーのタイムゾーンでの時間や曜日 |
広告の特性 | 広告のサイズやフォーマット |
他にもありますが、スマート自動入札では、これらのシグナルを瞬時に計算して入札単価を算出します。
Google広告の自動入札機能のメリット3つ
自動入札機能には、以下3つのメリットがあります。
- 広告戦略やクリエイティブ考案等に時間を割ける
- 目標に合わせて入札してくれる
- 機械学習がかかり、手動で調整する以上の成果が期待できる
それぞれ順番に説明していきます。
1.広告戦略やクリエイティブ考案等に時間を割ける
成果を見ながら手動で入札単価の調整を行うのは、それなりに時間と工数がかかるもの。
ですが自動入札機能を使うことで、そういった時間を省くことができます。
浮いた時間を広告戦略やクリエイティブの考案などに使え、効率的な広告成果の向上が可能となります。
2.目標に合わせて入札してくれる
広告の目的に合わせて入札してくれるのは、自動入札機能の大きなメリットです。
「今月はCPAを重視したい」「次月はコンバージョン数を増やしたい」といった場合でも、自動入札機能を使えば柔軟な入札調整が可能となります。
広告のPDCAを回していきたい際にも効果的です。
3.機械学習がかかり、手動で調整する以上の成果が期待できる
自動入札では、人間が分析しきれないデータも含めて機械が自動的に解析してくれます。
Googleの学習力はどんどん進化しているため、結果的に人が手動で調整するより良いパフォーマンスを発揮することもあります。
Google広告の自動入札機能のデメリット2つ
自動入札は便利な機能ですが、以下2つのデメリットもあります。
- 導入後2〜3週間の学習期間が必要
- 一定の実績コンバージョンデータが必要な機能もある
こちらも順番に説明していきます。
1.導入後2〜3週間の学習期間が必要
自動入札を導入してしばらくの間は、データ蓄積を目的に配信量を増加させる必要があります。
そのため、一時的に成果が悪化してしまうケースも珍しくありません。その期間は最大2~3週間かかると言われています。
決して短くない期間なので、配信期間の短い案件での利用は避けたほうが良いでしょう。
2.一定の実績コンバージョンデータが必要な機能もある
コンバージョン数に関わる自動入札機能では、過去のコンバージョンデータをもとにGoogleが分析をかけます。
そのため、実績のコンバージョンが少ないと充分な分析ができず、自動入札のパフォーマンスが下がります。
コンバージョン数の目安は運用者や代理店の考えによりますが、過去30日間で50件以上が目安です。
データが少ないと学習が上手く回らず、かえって効果が悪化するケースもあります。
コンバージョン数が足りない場合は、マイクロコンバージョンを活用してCVのボリューム蓄積を図ることもおすすめします。
自動入札機能の設定方法
自動入札は、以下の手順で設定することができます。
- 自動入札を設定したいキャンペーンを選択
- 画面左側の[設定]をクリック
- 画面中央の[単価設定]をクリック
- [入札戦略を変更]をクリック
- [または、入札戦略を直接選択します]をクリック
- 好きな入札戦略を選択
- [保存]をクリック
↓以下のような画面で設定できます。
参考:Yahoo!広告でも自動入札機能「自動入札タイプ」が使える
Yahoo!広告でも「自動入札タイプ」と呼ばれる自動入札調整をしてくれる機能があります。
Google同様、目的に合わせて複数のタイプからいずれかを選択します。
詳しくはYahoo!広告ヘルプ「自動入札とは」を参考にしてください。
まとめ:自動入札機能は状況に応じて活用しよう
本記事のまとめ
- 自動入札機能とは、目標に合わせてGoogleが入札単価を調整してくれる機能
- インプレッション、クリック、コンバージョンなどの目的に合わせて7種類の機能がある
- 導入後に一定の学習期間が必要
自動入札機能は、Googleが目標に合わせた最適な入札単価に自動調整してくれる機能です。運用の工数を軽減をしつつ、費用対効果の改善も期待できます。
ただし、Googleが学習するだけのデータが必要なこともあるので、状況に応じて最適なものを活用していくことをおすすめします。
とはいえ、自動入札機能を使いこなすには、ある程度の経験も必要です。
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投稿者
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「志を支援する」パーパスの元、デジタルマーケティング支援会社を経営。(2024年6期目/メンバー数約15名/最高年商2億)パーパスに共感したクライアントの成果創出を「誠実なエース人材のみ」でチームを構成し、エンドユーザー目線を徹底する方針で支援してます。
経歴:オプトで運用型広告コンサルタント→サイバーエージェントグループのウエディングパークにて、運用型広告の営業→WALTEXを創業。Speee様、KUMON様、DIGITALIO様など、大手から中小企業(ベンチャー/スタートアップ)まで支援実績インタビューをHPで公開中。