ECサイトの基本的な広告6種類まとめ|成果を出す運用ポイント6選も紹介!
最終更新日:2023年2月3日 | 投稿日:2023年1月5日
「ECサイトの広告の種類を知りたい」
「ECサイトの広告運用を成功させたい」
本記事ではこのような方に向けて、ECサイトの広告の種類や費用の目安、広告運用のポイントについてまとめました。
ECサイトを運営している方はぜひ参考にしてください。
なお弊社では、Web広告の王道パターンや成功事例をまとめた資料をプレゼントしています!
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目次
ECサイトの広告6種類
まずは、ECサイトの6種の広告について解説します。
施策 | メリット・デメリット |
---|---|
Googleのショッピング広告 | ◯新規ユーザーを獲得しやすい、ユーザーの興味を惹きやすい
×商品データの作成に手間がかかる |
リスティング広告 | ◯新規ユーザーを獲得しやすい、自社ECサイト自体をPRできる
×クリック単価が高く、高コストになりやすい |
ディスプレイ広告 | ◯潜在ユーザーへのアプローチやリマーケティングが可能
×直接のコンバージョンに至りづらい |
SNS広告 | ◯潜在ユーザーへアプローチしやすい、精度の高いターゲティングが可能
×媒体によってリーチしやすい層が限られる |
アフィリエイト広告 | ◯成果報酬型のため費用対効果が見えやすい
×自社のイメージにそぐわない宣伝をされる可能性がある |
メールマガジン広告 | ◯配信リストの準備が不要
×広告媒体が少ない |
1つずつ順番に解説していきます。
1.Googleショッピング広告
ECサイトの広告において最も一般的に活用されているのが、Google広告のショッピング広告です。
Googleショッピング広告は、Googleの検索結果に表示される広告です。
商品に関連するキーワードが検索された際に、商品の画像や価格などを表示できます。
例えば「金魚鉢」とGoogleで検索すると、以下のようにいろいろなタイプの金魚鉢が表示されます。
この金魚鉢の商品一覧部分が、Googleショッピング広告です。
出典:Google
- メリット:新規ユーザーを獲得しやすい、ユーザーの興味を惹きやすい
- デメリット:商品データの作成に手間がかかる
Googleショッピング広告は、商品の画像や値段など、商品そのものを広告で宣伝することが可能です。
そのため自社ブランドを知らない新規ユーザーからのクリックも獲得しやすく、さらに商品画像や価格でユーザーの興味を引きやすいというメリットがあります。
一方デメリットとしては、掲載に必要な商品データの作成に手間がかかることが挙げられます。
Googleショッピング広告が向いているケース
- 商品そのものを視覚的に訴求したい場合
- 購入意欲のある新規ユーザーにアプローチしたい場合
2.リスティング広告
Google広告やYahoo!広告のリスティング広告の出稿も、ECサイトの広告として有効可能です。
リスティング広告とは、検索結果に連動して表示される広告です。
以下の図のように、ユーザーが検索した際に、検索結果より上部にテキスト型の広告として表示されます。
- メリット:新規ユーザーを獲得しやすい、検索ユーザーに自社ECサイト自体をPRできる
- デメリット:クリック単価が高く高コストになりやすい
リスティング広告はキーワードを指定した広告出稿が可能です。そのため購入意欲の高い新規ユーザーを獲得しやすい傾向にあります。
また豊富なテキスト枠や広告表示オプションで「送料無料」「セール中」などのPRポイントも記載でき、自社サイト自体を訴求できることもメリットです。
一方でリスティング広告は、Googleショッピング広告と比較し、クリック単価が高い傾向にあることがデメリットといえます。
リスティング広告が向いているケース
- 商品単体ではなく、サイト自体をプロモーションしたい場合
- テキストのみの広告訴求で問題ない場合
- キーワード単位での広告出稿をしたい場合
リスティング広告を基礎から知りたい場合は、以下の記事も参考にしてみてください。
3.ディスプレイ広告
GDNやYDA(旧:YDN)などのディスプレイ広告もECサイトの広告として多用されています。
ディスプレイ広告は、Webサイトのコンテンツに応じて表示される広告です。
以下のようにイメージ+テキストの広告が、それぞれの媒体のもつ広告枠に掲載されます。
出典:Google広告
- メリット:潜在ユーザーへのアプローチやリマーケティングが可能
- デメリット:直接のコンバージョンに至りづらい
ディスプレイ広告を利用すると、インターネットやアプリを利用する、ありとあらゆるユーザーに広告を届けることができます。
さらに一度サイトに訪れたユーザーに広告配信ができる「リマーケティング広告」が配信できるのも、ディスプレイ広告ならではの特徴です。
ブランドの認知拡大から再来訪を促す施策まで、幅広い施策を打てるのがメリットといえます。
一方でデメリットとしては、検索ユーザーと比べその瞬間に購買に至るケースは少ない傾向にある点が挙げられます。
ディスプレイ広告が向いているケース
- イメージ+テキストの広告を配信したい場合
- 商品やブランドの認知拡大をしたい場合
- リマーケティングを利用したい場合
GDN、YDAについては以下の記事にターゲティング内容など詳細を記載しています。ぜひ参考にしてみてください。
4.SNS広告
Facebook(Instagram)やTwitter、LINEなどのSNSの広告もECサイトで活用可能です。
SNS広告は、その名のとおりSNS上に表示される広告のことです。
Instagramの商品タグ付き広告やLINEショッピングの広告など、小売業者に適した機能が用意されている媒体もあります。
▼Instagramショッピング広告の商品タグ付き広告
▼LINEショッピングの広告
- メリット:潜在ユーザーへアプローチしやすい、精度の高いターゲティングが可能
- デメリット:媒体によってリーチしやすい層が限られている
SNS広告も、SNSを利用する幅広いユーザーに広告を届けられるため、認知拡大に向いています。
また、事前にユーザーが登録した性別などの情報をもとにターゲティング設定が可能なため、精度の高いターゲティングが可能です。
一方で、例えば高齢者にInstagramの利用者は少ないなど、媒体によってはリーチしにくい層が発生するケースもあります。
SNS広告が向いているケース
- 商品やブランドの認知拡大をしたい場合
- 特定のターゲット層が存在する場合
Facebook広告、Twitter広告、LINE広告の基本的な知識をまとめた記事は以下になります。ぜひこちらもあわせて参考にしてください。
5.アフィリエイト広告
アフィリエイト広告とは、アフィリエイターと呼ばれる宣伝主に自社の商材をPRしてもらう広告です。
商品購入などコンバージョンに至った際に、成果報酬型で費用を支払う仕組みとなっています。
▼アフィリエイト広告の仕組み
- メリット:成果報酬型のため費用対効果が見えやすい
- デメリット:自社のイメージにそぐわない宣伝をされる可能性がある
アフィリエイト広告の最大のメリットは、成果報酬型のため費用対効果が明確ということです。
しかしPRの内容はアフィリエイターに一任されるため、自社のイメージや要望にそぐわない宣伝をされる可能性もあります。
アフィリエイターが報酬を得たいばかりに誇大表現を行いトラブルに発展するなど、ブランドに傷がつく可能性もあるため注意が必要です。
アフィリエイト広告が向いているケース
- 成果報酬型の広告を行いたい場合
6.メールマガジン広告
メールマガジン広告とは、メールマガジン上に載せる広告です。
自社のメールマガジン上で広告を掲載するのではなく、多くの購読者を持つメールマガジンに自社の広告を掲載し、サイト集客を行います。
- メリット:配信リストの準備が不要
- デメリット:広告媒体が少ない
メールマガジン広告はすでに配信されているメールマガジンに広告出稿をするため、配信リストの準備が不要で即効性が高いことが強みです。
例えば、日経ビジネスの電子版メールの最大配信数は約145万にも上ります。
自社で145万もの配信アドレスを獲得するのはかなりハードルが高いですが、メールマガジン広告の出稿により大規模なアプローチが可能となります。
一方で広告を受け付けるほどの規模を持つメディアはそれほど多くなく、出稿できる媒体が限られているのがデメリットといえます。
まずはGoogle広告などを活用し、さらに広告のアプローチ面を広げたいときに活用するのが良いでしょう。
メールマガジン広告が向いているケース
- メールマガジン上で自社のPRをしたい場合
- メールマガジンを配信したいが購読者数が少ない場合
- Google広告やSNS広告を実施済みで、配信面を増やしたい場合
Amazon広告などECプラットフォームの広告もおすすめ
Amazonや楽天市場などのECプラットフォームに出店している場合は、各媒体が提供している広告の活用もおすすめです。
Amazon内や楽天市場内の各所には、自社商品を目立たせる広告など、媒体によってさまざまな広告が用意されています。
これらはAmazonや楽天に集まる購買意欲の高いユーザーにアプローチできることが最大のメリットです。
とはいえ、あくまでECプラットフォーム内での購入を促す広告のため、自社サイトのアクセスや購入数向上にはつながりません。
掲載料や販売手数料を含めて費用対効果を考える必要があります。
なお、Amazon広告については、過去記事にて詳しく解説しています。ぜひこちらも参考にしてください。
ECサイトの広告費用の目安
Web広告は基本的に、広告主自ら予算設定を行うことが可能です。
ECサイトの広告予算においても、取り扱う商品の種類や価格、広告の目的や目標設定により大きく異なります。
そのため、平均予算や目安などは一概にはいえません。
もし「自社の適正予算を知りたい」という場合は、専門家に相談しシミュレーションをもとに算出することをおすすめします。
上記の前提で、ざっくりとしたECサイトの広告の費用の目安を以下の表にまとめました。
Googleショッピング広告 | 10万円/月 |
---|---|
リスティング広告 | 50万円/月 |
ディスプレイ広告 | 10万円/月 |
SNS広告 | 30万円/月 |
アフィリエイト広告 | 自社商材の売上の10% |
メールマガジン広告 | 50万円/回 |
※月2,000クリックを目標に算出。目標流入数、CPCで大幅変動あり。
上記の予算を目安にしつつ、自社に適した予算を算出しましょう。
ECサイト広告の運用のポイント6選
最後に、ECサイトの広告運用のポイントを6つ紹介していきます。
- ROAS(広告費用対効果)の指標を見る
- データフィードマーケティングを取り入れる
- 魅力的な広告クリエイティブを作る
- 他のマーケティング施策と組み合わせる
- 広告クリエイティブとLPに一貫性を持たせる
- 広告で期待値を上げすぎない
順番に解説していきます。
1.ROAS(広告費用対効果)を指標とする
ROAS(Return On Advertising Spend)とは広告費用対効果を指し、かけた広告費に対して得ることができた売上率を表す指標です。
ECサイトのように複数商品を扱い、サイト上で直接売上が発生するビジネスモデルにおいて頻繁に用いられる指標で、以下の計算式で求められます。
例えば広告費を100万円かけて、広告経由の売上が500万円だった場合、ROASは500%となります。
ECサイトにおいてROASが重要な理由は、広告が売上につながっているかどうかの費用対効果を正確にみるためです。
仮にコンバージョン単価(CPA)の目標が達成していたとしても、極端に安価な商品ばかり売れていては、費用対効果はマイナスになってしまいます。
価格の異なる商品を複数取り扱うECサイトにおいて広告を運用する際は、この指標を必ず忘れないようにしましょう。
2.データフィードは常に最新にする
データフィードとは商品の詳細データをまとめたものです。
複数商品を取り扱う場合は、データフィードを入稿しておけば、フィードの情報が抽出され、状況に合わせた最適な広告が表示されます。
そのため
- 売り切れ商品の広告配信をする
- クリック先のリンク切れ
などがないように、常に最新版にしておかなければなりません。
データフィードを活用する広告の種類で代表的なのがダイナミック広告です。
ダイナミック広告とは、ユーザーの閲覧履歴に沿った最適な広告が自動生成される広告機能のことです。
以下の記事にダイナミック広告について詳細を記載しています。こちらも併せて参考にしてください。
3.魅力的な広告クリエイティブを作る
ECサイトで売上を伸ばすために、商品のクリエイティブは大きく影響します。
なぜならユーザーがECサイトで購入判断する際は、実店舗とは異なり実物が見られないため、画像や動画をじっくり見て購入を慎重に検討するためです。
ゆえに広告バナーのクリエイティブだけでなくLP上も含めて、商品イメージに沿った魅力的なクリエイティブの作成が重要となります。
魅力的なクリエイティブを作るには、以下のような点を意識してみることをおすすめします。
- 商品のパッケージの色と広告の色を統一する
- 写真はプロカメラマンが撮影したものを使用する
- 商品を目立たせる(商品より人物などが目立たないようにする)
- 商品写真は商品単体、利用シーンなど複数用意する
- レスポンシブデザインで作成する
4.他のマーケティング施策と組み合わせる
ECサイトに限った話ではありませんが、マーケティング施策を考えるときは全体を俯瞰する姿勢が必要です。
ユーザーの購入までのカスタマージャーニーをイメージし、広告で足りない部分は他の施策で補いましょう。
カスタマージャーニーとは、顧客が商品を購入するまでの道のりのことを指します。
例えば、以下のような流れです。
- 広告で商品を認知
- 購入を検討
- 商品の利用イメージをSNSの公式アカウントで確認
- 購入
上記のような流れで商品を購入してもらうためには、「具体的な商品利用イメージが理解できるよう、SNSで実際の利用シーンを動画で配信する」などの対策が挙げられます。
広告はあくまでマーケティングの手法の1つとしてとらえることをおすすめします。
5.広告クリエイティブとLPに一貫性を持たせる
広告クリエイティブとLPの内容やイメージにズレがあると、ユーザーの離脱が非常に増えてしまいます。
サイトのトップページやカテゴリページ、商品ページなどの遷移先と、広告クリエイティブに一貫性を持たせることが重要です。
ここで言う一貫性とは、クリエイティブに載せた商品やテキストが、LPのファーストビューに入っているかです。
広告とLPのファーストビューの一致が重要であり、仮にLPの中盤に置いてしまった場合は、そこまでスクロールする前に離脱してしまいかねません。
そのためクリックを増やしたいからと、ファーストビューと異なるクリエイティブで訴求するのは避けたほうがベターです。
このようなクリエイティブは、クリック率が高くてもコンバージョンはしないアクセスを増やしてしまいます。
6.広告で期待値を上げ過ぎない
特に単品通販において注意したいのが、広告で期待値をあげすぎないことです。
絶大な効果や良好な口コミをアピールしすぎると、実際に使った後の効果とギャップが生まれ、リピートにつながりにくくなってしまいます。
場合によっては口コミやレビューで低評価やクレームコメントが発生する可能性もあります。
取り扱い商品にもよりますが、1品あたりの単価が低い場合、リピート率や顧客生涯価値(LTV)が非常に大切です。
期待値を上げすぎてしまうと、新規コンバージョンが増えてもリピートやLTVの低下につながります。
広告におけるコンバージョンやROASと、企業全体のリピートやLTVの両軸のバランスを見ながら訴求内容を決定していくのが良いでしょう。
まとめ:ECサイトの広告で売上を伸ばそう
本記事のまとめ
- ECサイトの代表的な広告はGoogleショッピング広告、リスティング広告、ディスプレイ広告、SNS広告、アフィリエイト広告、メールマガジン広告の6種類
- ECサイトの指標はROASを利用するのが良い
- 広告で期待値を上げすぎず、リピート率やLTVとのバランスも重視することが重要
本記事では、ECサイトの広告の種類と成功するためのポイントについて解説いたしました。
ECサイトの広告は複数存在します。ターゲットや目標などにあわせて、自社に最適なものを選びましょう。
また広告運用には専門知識が必要ですが、王道の運用パターンを知っておけば成功の近道になります。
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投稿者
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「志を支援する」パーパスの元、デジタルマーケティング支援会社を経営。(2024年6期目/メンバー数約15名/最高年商2億)パーパスに共感したクライアントの成果創出を「誠実なエース人材のみ」でチームを構成し、エンドユーザー目線を徹底する方針で支援してます。
経歴:オプトで運用型広告コンサルタント→サイバーエージェントグループのウエディングパークにて、運用型広告の営業→WALTEXを創業。Speee様、KUMON様、DIGITALIO様など、大手から中小企業(ベンチャー/スタートアップ)まで支援実績インタビューをHPで公開中。