SaaS企業のリード獲得方法11選!マーケティングの重要ポイントも解説
最終更新日:2023年2月3日 | 投稿日:2022年11月29日
「SaaS企業におすすめのリード獲得方法を知りたい」
「リード獲得後はどのように動くべきなのか知りたい」
本記事は上記のような思いを抱くSaaS企業のマーケティング関係者に向けて、SaaS企業のリード獲得方法をオンライン・オフライン別にまとめました。
リード獲得前にやっておきたいこと、リード獲得後の流れについても紹介しているので、ぜひリード獲得のための活動をおこなう際の参考にしてください。
なお弊社では、SaaS企業におけるリード獲得でも重要な方法のひとつである「Web広告」の王道パターンや、成功事例をまとめた資料をプレゼントしています。
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目次
SaaS企業におけるオンラインのリード獲得方法6選
まずは、SaaS企業において有効な、オンラインのリード獲得方法を6つ紹介します。
方法 | 内容 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
Web広告 | リスティング、ディスプレイ広告、SNS広告などのWeb広告配信 |
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SEO・オウンドメディア | オウンドメディアの立ち上げ・自社WebサイトやオウンドメディアのSEO対策 |
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ホワイトペーパー | ホワイトペーパーやノウハウ資料などの配布 |
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メールマガジン | 業界やサービスの有用な情報などをメールで配信 |
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ウェビナー | ウェビナーの開催・参加 |
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SNS | SNSアカウントの運用 |
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以下より、詳しく確認していきましょう。
1.Web広告
Web広告、特にリスティング広告の配信は、オンラインのリード獲得方法のなかでも即効性がある方法です。
リスティング広告とは、検索に使用したキーワードに連動して表示される広告です。
リスティング広告が効果的な理由は、コストを抑えながら、狙ったターゲット層に広告を届けられるためです。
例えば、「チャットツール 中小企業」と検索された場合、検索をおこなった人物は、中小企業向けのチャットツールに興味・関心を持っていると考えられます。
上記のような人物に中小企業向けチャットツールの広告を配信すれば、広告をクリックしてもらえる確率は高まるでしょう。
このように、Web広告は狙ったターゲットに配信できるため、効果が出やすい点がメリットです。
また、結果が悪ければすぐに配信を止められる上に、広告予算に余裕ができれば、すぐに配信を再開できる手軽さも魅力です。
一方で、成果を出すには一定のコストがかかるほか、日々パフォーマンスを確認・分析し、改善を繰り返していく必要もあります。
なおリスティング広告については、以下の記事で詳しく解説しています。
リスティング広告を使用するメリット・デメリットや、運用に関するポイントもまとめているので、ぜひ参考にしてください。
2.SEO・オウンドメディア
自社WebサイトやオウンドメディアのSEO強化によって集客力を高め、リード獲得につなげる方法です。
集客力のある充実したWebサイトは信頼されやすく、閲覧者に「サービスを利用してみよう」という気持ちを抱いてもらえる可能性が高まります。
基本的な対策としては、Webサイトの構造を最適化したあと、Webサイト内の情報(コンテンツ)を充実させていくことがメインとなります。
比較的低いコストで始められるほか、SEOに強い高品質なWebサイトは、自社の財産となる点がメリットです。
一方で、高品質なコンテンツを多く用意するのは手間がかかるほか、結果が出るまでに時間がかかるというデメリットも存在します。
なおBtoBサイトのSEO対策の具体的な方法については、以下の記事で解説しています。
これからSEOに取り組みたい場合は、ぜひこちらもご一読ください。
3.ホワイトペーパー
ホワイトペーパーやノウハウ資料などの配布も、リード獲得方法のひとつです。
サービスの具体的な紹介や、自社の持つ業界関連のノウハウなどをファイルにまとめ、インターネット上で配布します。
ホワイトペーパーは、「希望者にメールアドレス等の情報を入力してもらったうえで資料を送付する」といった形で配布されることが多いです。
そのため、資料の配布によって見込み顧客のメールアドレスを獲得できます。
確度の高いユーザーの情報を手に入れられる可能性があることは、大きなメリットといえるでしょう。
一方で、「情報を渡したくない」と感じるユーザーは、メールアドレスの入力を求められた時点で離脱してしまう可能性が高いです。
また、ユーザーの手に渡った資料は修正が難しいため、細心の注意をはらって作成する必要もあります。
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4.メールマガジン
メールマガジン(メルマガ)は、WebサイトやLPにフォームを設置し、読者登録をしてもらう形でリードを獲得する方法です。
メルマガで送信する内容は、自社サービスの効果的な使い方や事例・業界の有用な情報などが挙げられます。
DMなどの紙を使用した情報発信と比較すると、コストを抑えられる点がメリットです。
また、自社WebサイトやLPなどへの誘導が可能なため、再訪問をうながし、サービス利用開始に結びつけられる可能性もあります。
一方で、定期的に有用な情報を考える必要があるため、手間がかかる点がデメリットに挙げられます。
また迷惑メール登録されてしまい、ドメインごとはじかれてしまう可能性がある点も、デメリットといえるでしょう。
5.ウェビナー
ウェビナーとは、「Web」+「セミナー」の造語です。つまり、オンラインで開催されるセミナーのことを指します。
ウェビナーはオフラインのセミナーよりも開催・参加のハードルが低く、多くの集客が見込めます。
開催する場合はウェビナー配信用ツールやWeb会議ツールなどを利用することが一般的です。
参加希望者に専用URLや参加手順を送り、開催日時に配信を閲覧してもらう形で参加をうながします。
そのため、「参加者が参加を表明=リードを獲得できた」といえます。
しかし参加しやすい分、オフラインのセミナーよりも、リードの品質が全体的に下がる傾向にある点はデメリットのひとつです。
また交流なども難しいため、オフラインとくらべて、参加者とコミュニケーションを取りづらい点もデメリットといえます。
6.SNS
Facebook、Twitter、InstagramといったSNSアカウントを運用して情報発信をおこなう方法です。
リード(リード候補)は、
- 自社アカウントのフォロワー
- 投稿にいいね(反応)をしてくれたユーザー
- SNSアカウントを経由してWebサイトに訪問したユーザー
などが挙げられます。
SNSアカウントは誰でも作成できるため、無料で広報活動ができる点が大きなメリットといえます。
また閲覧しているユーザーも「1アカウントの運用者」という対等な立場のため、意見を受け取りやすい点もメリットです。
一方で、「SNSアカウントの運用をする=定期的に投稿していく」ということなので、運用には手間がかかります。
また、フォロワーからの興味や信頼を得るまでには、数ヵ月〜1年程度の時間もかかるでしょう。
さらに、SNSは拡散性も高いため、良い情報も悪い情報もあっという間に広まる可能性を秘めています。
もし炎上してしまった場合は、企業イメージのダウンなど多くのリスクが存在するため、投稿内容は慎重に決めることがポイントです。
SaaS企業におけるオフラインのリード獲得方法5選
続いて、オフラインでのリード獲得方法を5つ紹介します。
方法 | 内容 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
オフライン広告 | マス広告、交通広告、チラシ・ポスターなどの出稿 |
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展示会 | 自社業界の展示会への参加 |
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セミナー | 自社業界のセミナーの主催・共催 |
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ダイレクトメール | ダイレクトメール(DM)の送付 |
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飛び込み営業・電話営業(テレアポ・テレマ) | 企業や顧客に直接訪問する・電話する |
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こちらも以下より、詳しく確認していきましょう。
1.オフライン広告
オフライン広告には、マス広告(テレビCM・ラジオCM・新聞広告・雑誌広告)のほか、交通広告、チラシ・ポスター、看板などが挙げられます。
決まったエリアに広告を出せる点がメリットです。また、多くの人の目に触れる可能性が高いため、認知度の向上が期待できます。
デメリットとしては、比較的大きなコストがかかる点が挙げられます。
例えばテレビCMの場合は、10万円前後〜100万円近い費用がかかるケースが多いです。
またオンライン広告と比較して、効果測定が難しい点もデメリットのひとつです。
2.展示会
自社が属している業界の展示会への参加も、リード獲得方法のひとつです。
流れとしては、以下のような形が一般的です。
- 自社ブースでサービス紹介をおこなう
- ブース内で来場者と名刺交換する
- 名刺交換によってリードを獲得する
参加者はその業界に興味がある、または関係者である可能性が高いため、確度の高いリードの獲得が見込めます。
また、展示会に出展していること自体がブランディングにもなるでしょう。
一方で、参加には出展料・ブース設営費用などが必要になるため、コストがかかります。
さらにテレビCM等のオフライン広告同様、効果測定が難しい点もデメリットです。
3.セミナー
オフラインでセミナーを開催・参加(共催)することで、リード獲得をねらう方法です。「参加者=リード候補」とみなして良いでしょう。
オフラインでの開催である分、展示会同様、確度の高いリード獲得が見込めます。
また、スムーズな質疑応答や終了後の懇親会など、参加者や共催者とのコミュニケーションが取りやすい点もメリットです。
デメリットはコストがかかる点です。規模にもよりますが、多くのケースでは、会場を確保する必要があります。
また、セミナー内容の考案や場合によっては登壇者のスカウトなど、準備に手間と時間がかかります。
4.ダイレクトメール
資料請求などをうながすダイレクトメール(DM)の送付も、リード獲得方法のひとつです。
送付方法には、はがき・封書・FAXなどの形態が考えられます。
視覚・触覚に訴える直接的なプロモーションが可能なため、オンラインで取りこぼした層へのアプローチも期待できるでしょう。
一方デメリットとしては、
- リード候補の住所が必要になる点
- コストがかかる点
- 開封されず捨てられてしまう可能性がある点
などが挙げられます。
5.飛び込み営業・電話営業(テレアポ・テレマ)
企業や顧客に直接訪問する・電話することでリードを獲得する方法です。
飛び込み営業と電話営業のどちらも、相手の反応をリアルタイムで受け取れる点は、大きなメリットです。
相手の反応により、自社のサービスに対する印象を、ダイレクトに知ることができます。
一方で、リードとなり得る候補者の住所や電話番号が必要な点は大きなデメリットです。
また、
- 商談につながるリードにであうまでに時間がかかってしまう点
- 商談につながるリードにであうまでに、人件費がかさむ可能性がある点
- 相手に不快感を与える恐れがある点
もデメリットとして挙げられます。
SaaS企業がリード獲得前にやっておきたい2つのこと
ここまでリード獲得方法を紹介しましたが、上記の方法を実施する前に、いくつかやっておきたいことがあります。
それは、以下の2点です。
- ターゲットの明確化
- コーポレートサイトやサービスページの拡充
以下から詳しく解説していきます。
1.ターゲットの明確化
まずは、ターゲットを明確化しましょう。
- ペルソナの策定
- カスタマージャーニーマップの作成
- これまでのマーケティング活動の分析
などをおこない、ターゲット像を明らかにします。
特にSaaSの場合は、「導入は企業・使用するのは個人」の場合が多いため、
- ターゲットとなる企業
- 使用する人物像
をそれぞれ明確にしておくことが重要です。
2.コーポレートサイトやサービスページの拡充
また、コーポレートサイトやサービスページの拡充も実施しておきましょう。
コーポレートサイトのなかでも、サービス紹介ページや、SaaS用の特設サイト(LP)の充実が重要です。
その際、上記のページでは
- どのようなツールなのか?
- どのような企業が提供しているのか?
- どのような企業において活用されているのか?
といった内容を、わかりやすく掲載しておくことが大切です。
現代社会において、Webサイトからの情報収集をおこなう人は非常に多いです。
リード獲得のためにさまざまな集客施策を実施しても、多くのリード候補がたどりつくWebサイトの情報が薄くては、獲得につながりません。
そのため、まずは「リード候補が申し込みをしやすいWebサイト」を作成しましょう。
なお特に注力したいのは、導入事例の部分です。導入事例はリードが参考にする可能性が高いため、企業名を含めて、導入事例への掲載を許可してくれる契約先を見つけておくことをおすすめします。
また、導入事例は
- リード獲得後、顧客へメールで送付する
- 商談の際にサービス内容説明の場面で使う
- 稟議の際に参考事例として共有する
など、リード獲得以外にもさまざまな用途で活用できることも覚えておきましょう。
SaaS企業におけるリード獲得後の流れ3STEP
次に、リードを獲得した後の流れについても解説します。リードを獲得した後は、以下の3ステップに沿って対応を進めていきましょう。
- リードを育成する(ナーチャリング)
- リードを選別する(クオリフィケーション)
- 成約後はユニットエコノミクスの安定化を目指す
以下から1ステップずつ解説します。
1.リードを育成する(ナーチャリング)
ナーチャリングとは、英語の「nurture」(育てる・育成する)という言葉が語源です。
ビジネスにおいては、成約見込みの低いリードに対して適切にアプローチし、成約見込みを高めていくことを指します。
具体的な手法として挙げられるのは、メールマガジンです。
自社や業界について定期的に発信し、リードに継続的にアプローチしましょう。
2.リードを選別する(クオリフィケーション)
クオリフィケーションとは、ナーチャリングを通じて、自社サービスの導入に前向きな顧客を選別することです。
具体的な方法としては、「スコアリング」が挙げられます。
スコアリングとは、
- メルマガ開封:3点
- セミナー予約:5点
- 資料請求:7点
- Webサイト訪問:1点
- 従業員数50名以上100名未満:10点
など、上記のようにリードの行動や属性をスコア付けし、スコアの高いリードを「自社サービスの導入に前向きな顧客」として判断する方法です。
3.成約後はユニットエコノミクスの安定化を目指す
成約後は、ユニットエコノミクスの安定化を目指しましょう。
ユニットエコノミクスとは、顧客・製品・店舗といった「ユニット単位での事業の経済性を指す指標」です。
SaaSのような顧客相手の事業の場合、LTV(顧客生涯価値)とCAC(顧客獲得単価)を用いた以下の式で求められます。
ユニットエコノミクスの目安は「3」です。基本的にはLTVは高く、CACは低くすることを意識して、3をひとつの目安に、ユニットエコノミクスを調整していきましょう。
ユニットエコノミクスのバランスをとることは、LTVとCACのバランスをとることと同義です。
CACに配慮しつつLTVを上げていくことができれば、事業の健全な成長が期待できるでしょう。
ユニットエコノミクスの重要性など、SaaS企業におけるマーケティングについては、以下の記事で詳しく解説しています。こちらもぜひ参考にしてください。
まとめ:SaaS企業のリード獲得を成功させよう
本記事のまとめ
- リード獲得方法はオンライン・オフラインどちらもある
- リード獲得前には、ターゲットの明確化とWebサイトの拡充を実施する
- リード獲得後にはリードの育成・選別をおこない、成約後はユニットエコノミクスの安定化を目指す
リード獲得方法は複数ありますが、SaaSの種類によっても最適な方法は異なります。
まずはターゲットを明確化し、どのリード獲得方法がマッチするか考えた上で実施していきましょう。
もちろんWebサイト、特に導入事例ページの拡充を実施しておくことが大切です。
そして、リードは獲得してからが勝負です。ナーチャリング・クオリフィケーションを実施し、成約につなげていきましょう。
なお弊社では、リード獲得方法のひとつでもある、Web広告の王道パターンや詳しい成功事例をまとめた資料をプレゼントしています。
Web広告を活用したリード獲得を成功に近づけるためにも、以下よりぜひお気軽にダウンロードしてみてください。
投稿者
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「志を支援する」パーパスの元、デジタルマーケティング支援会社を経営。(2024年6期目/メンバー数約15名/最高年商2億)パーパスに共感したクライアントの成果創出を「誠実なエース人材のみ」でチームを構成し、エンドユーザー目線を徹底する方針で支援してます。
経歴:オプトで運用型広告コンサルタント→サイバーエージェントグループのウエディングパークにて、運用型広告の営業→WALTEXを創業。Speee様、KUMON様、DIGITALIO様など、大手から中小企業(ベンチャー/スタートアップ)まで支援実績インタビューをHPで公開中。