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2022/8/1 Webマーケティング

新規事業マーケティングのフレームワーク7選|失敗パターンや戦略3選も

最終更新日:2022年8月8日 | 投稿日:2022年8月1日

新規事業の成功にはマーケティングが欠かせません。しかし安直な考えで事業を進めると、失敗する可能性も高くなります。

本記事では、新規事業マーケティングに必要なポイントや、フレームワークなど、新規事業を成功に収めるための秘訣をご紹介します。

新規事業の立ち上げを考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

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新規事業の成功にはマーケティング戦略が重要

新規事業の成功には、マーケティング戦略が欠かせません

そもそもマーケティング戦略とは、

  • どのような人に
  • どのような価値を
  • どのように提供するのか

を決める取り組みのことです。

マーケティング戦略が重要な理由は、事業の方向性を間違ってしまうと、製品やサービスが思うように売れず、大きな損失を出して終わる可能性が高いためです。

例えば「若い世代で流行っていそうだから」といった理由で商品を販売しても、実際はそこまで人気がなく、売れないかもしれません。

そのため新規事業では、状況を少しずつ把握しながら、意思決定をする必要があります。

無謀な計画により既存事業に悪影響が及ぶといった事態を避けるためにも、マーケティング戦略を練り、段階的に進めることが重要です。

既存事業のマーケティングとの違い

では、既存事業と新規事業のマーケティングは、どのような点が異なるのでしょうか。

既存事業と新規事業のマーケティングの違いは、以下のとおりです。

  • 既存事業:顧客ニーズ・集客経路・自社のポジションなどが明確。収益づくりのための土台がすでに完成している
  • 新規事業:新しいニーズを発見する必要がある。製品やサービスを売るための土台がなく、自社のポジションやペルソナも不明確

両者の最も大きな違いは、収益づくりのための土台の有無です。

新規事業では、新しい価値を生み出し、売れる仕組みを一から構築する必要があります。

ただし、新しい製品やサービスが必ずしも受け入れられる保証はありません。

新規事業では、思うように進まないことも往々にしてあります。

そのため、事業立ち上げからの数年間は検証期間ととらえ、マーケティング戦略を活用しながら、ターゲットになりそうな層へ効率的にリーチしていく必要があります。

新規事業においては、

  • 企画や事業計画などのプロセスを調査&仮説検証しながら、フェーズごとに進める
  • 検証の結果に応じて軌道修正しながら取り組む

といったように、1歩ずつ慎重に進めながら、柔軟に取り組む姿勢が重要です。

新規事業スタート前に陥りやすい失敗のパターン3選

新規事業が成功するか失敗に終わるかは、スタート前に決まるといっても過言ではありません

ここでは、具体的なマーケティング施策を検討する前に、留意すべき失敗パターンを3つご紹介します。

  1. 新しい価値の提供とニーズのミスマッチが発生する
  2. 右肩上がりに利益の出るビジネスモデルではない
  3. 撤退基準を決めていない

1. 新しい価値の提供とニーズのミスマッチが発生する

1つ目は、新しい価値の提供とニーズのミスマッチが発生するケースです。

これまでになかったまったく新しいコンセプトの製品やサービスは、一見すると革新的で受けそうに思えます。

しかし、自分たちの思い込みで事業をスタートさせるのは危険です。

もしかしたら、過去に似たような製品やサービスを生み出したものの、うまくいかず撤退した企業が存在するかもしれません。

そのため、「過去に似たような事業はなかったのか?」という、綿密な調査が必要です。

また、これまでになかった新しい製品やサービスの創出は、「新しい市場を作り出す」ことにもつながります。

新しい市場を浸透させるためには、多くの費用や時間が必要です。

既存のものから新しい価値を提供する方が効率的なケースもあるため、慎重に判断しましょう。

2.右肩上がりに利益の出るビジネスモデルではない

2つ目は、右肩上がりに利益の出るビジネスモデルではなかったケースです。

事業が成功し収益化できたとしても、5年10年と持続できるようなビジョンを見据えていなければ、衰退する可能性も大いにあります。

アイデアを事業化しビジネスモデルを設計する際は、「今後スケール(拡大)できそうなビジネスモデルかどうか」をじっくり検討する必要があります。

市場規模や販売チャネル、粗利益率など、事業成長に関わる要因を考慮し、スケールするためのビジネスモデルを構築しましょう。

3.撤退基準を決めていない

3つ目は、撤退基準を決めていなかったケースです。

明確な撤退基準を設けないままスタートさせると、既存事業にも悪影響が生じる可能性もあります。

撤退基準の決定が必要な理由は、新規事業の成功には膨大な費用がかかるためです。

「赤字は覚悟している」「リスクは必要である」と思い突き進むことで、巨額の赤字や負債を抱え込む可能性もゼロではありません。

最悪の場合は経営破綻に陥ってしまいますが、撤退基準を設けることで、大きな損失を回避できます

「〇〇までに達成できなければ撤退する」といった明確な基準を定めておきましょう。

新規事業のマーケティングで重要な3つのポイント

ここでは、新規事業において欠かせないマーケティング戦略を、3つのポイントに分けてご紹介します。

  1. 「誰の」「どのような悩みを解決できるのか?」ターゲットを明確にする
  2. 競合との差別化を図る
  3. 市場を調査する

以下、順番に見ていきましょう。

1.「誰の」「どのような悩みを解決できるのか?」を明確にする

まずは、ターゲットを絞り込み、顧客ニーズを明確に設定しましょう。

  • お客様は誰なのか?
  • どのようなニーズに対して製品やサービスを提供するのか?

といったように、細かく考えていきます。

特に新規事業では、顧客視点で考え、新しい製品やサービスが受け入れられそうかを見極める必要があります。

まだ顧客のいない新規事業の場合は、仮説のターゲット像でも構いません。

ターゲットを明確にすることと、ニーズのミスマッチや取りこぼしも防止できるため、なるべく早期に取り組みましょう。

2.競合との差別化を図る

新しい製品やサービスを作り出して事業化するためには、競合他社との違いを打ち出す必要があります。

自社ならではの独自性を生み出すことは、市場のなかで優位なポジションを確立させることにもつながります。

「どうすれば自社を選んでくれるのか?」を徹底的に考え、自社の強みや独自性を明確にしましょう。

3.市場を調査する

市場調査も大変重要なポイントの1つです。

市場調査をすることで、どのくらいの収益が見込めるかといった、売上の予測を立てられます。

また、市場規模の把握により売上や利益のアッパーも推測できるため、「本当に参入するべきか?」「どこまでスケールできるか?」などの検討も可能です。

市場調査の具体的な方法としては、クラウドファンディングにおけるテストマーケティングの活用があげられます。

客観的なデータが得られるため、「期待できるほどの市場性があるか?」などの判断材料としては、非常に有効な手段といえるでしょう。

近年はCAMPFIREMakuakeなどのクラウドファンディングサイトが多数存在するため、一度試してみることがおすすめです。

新規事業の成功の秘訣はアーリーアダプターの獲得

新しい製品やサービスを世の中に普及させるためには、アーリーアダプターの獲得が重要です。

アーリーアダプターとは、イノベーター理論における用語の1つで、主に以下のような特徴があるとされています。

 イノベーター理論とは:新たな商品・サービスにおける市場への普及率を表したマーケティング理論

アーリーアダプターの特徴

  • 情報収集を積極的におこなう
  • トレンドに敏感
  • 今後普及する可能性のある製品やサービスをいち早く取り入れる
  • SNSや口コミなどで情報を拡散する傾向が強い

新しい製品やサービスをいち早く取り入れて、周囲に大きな影響を与えるため、「オピニオンリーダー」とも呼ばれます。

イノベーター理論では、アーリーアダプターから一般ユーザーへと普及していく、と言われています。

革新的なコンセプトの製品やサービスを作り出す場合は、「アーリーアダプターに受け入れられるか否かで決まる」と考えて良いでしょう。

では、どうすればアーリーアダプターを獲得できるのでしょうか。

新規事業でアーリーアダプターを獲得するために必要なことには、以下のようなものがあげられます。

アーリーアダプターの獲得方法

  • 顧客の潜在的なニーズをとらえる
  • ユーザーに商品やサービスのベネフィットをわかりやすく伝える
  • サンプルを提供する
  • SNSを活用する

悩みや不満などの課題を抱えている人のことを考え、適切にアプローチすることを意識してみてください。

新規事業のマーケティングで押さえるべきフレームワーク7選

ここからは、新規事業のマーケティングで押さえるべきフレームワークを7つご紹介します。

  1. 事業の方向性や戦略を決める「3C分析」
  2. 顧客視点で考える「4C分析」
  3. 経営・マーケティング戦略を立てる「SWOT分析」
  4. 顧客ニーズを理解する「4P分析」
  5. 業界の将来性を分析する「5フォース分析」
  6. マクロ視点で市場をとらえる「PEST分析」
  7. ポジションを明確にする「ポジショニングマップ」

それでは、各フレームワークを確認していきましょう。

1.事業の方向性や戦略を決める「3C分析」

3C分析は、次の3つの頭文字をとったものです。

  • Customer(市場・顧客)
  • Company(自社)
  • Competitor(競合)

主に、自社のマーケティング環境を把握したり、マーケティング戦略を決めたりするときに活用します。

市場規模・競合他社・トレンドを調査し、自社を取り巻く環境を把握することで、事業の適切な方向性や戦略を決定できます。

2.顧客視点で考える「4C分析」

4C分析とは、次の4つの頭文字をとったものです。

  • Cost(コスト)
  • Customer Value(顧客価値)
  • Convenience(利便性)
  • Communication(コミュニケーション)

顧客が、製品やサービスを購入するまでの要素を分析するときに使うフレームワークです。

自社視点で分析する3C分析とは異なり、顧客視点でマーケティング戦略を考えるときに役立ちます。

3.経営・マーケティング戦略を立てる「SWOT分析」

SWOT分析は、次の4つの頭文字をとったものです。

  • Strength(強み)
  • Weakness(弱み)
  • Opportunity(機会)
  • Threat(脅威)

自社の強みや弱みといった内部環境を把握し、事業の状況を洗い出すときに役立ちます。

また、競合他社などの脅威や、市場の変化などの機会と比較することで、事業の方向性や改善などの経営戦略も明確にできます。

新規事業においては、事業計画や企画書作成時にも役立つフレームワークです。

4.顧客ニーズを理解する「4P分析」

4P分析は、顧客ニーズの理解を深めるときに活用します。自社の製品やサービスを、以下の4つの視点から分析していきます。

  • Product(製品・サービス)
  • Price(価格)
  • Promotion(販促方法)
  • Place(流通・販促場所)

「どのような製品やサービスを提供するのか」「どのような販売経路にするのか」など、顧客ニーズを満たすことを考えながら、マーケティング戦略を策定していきます。

5.業界の将来性を分析する「5フォース分析」

5フォース分析は、業界や競合他社の将来性を分析し、収益の見通しを立てるときに使うフレームワークです。

次の5つの視点から分析します。

  • 業界内の競合他社
  • 代替品の脅威
  • 新規参入の障壁
  • 売り手の力
  • 買い手の力

業界の動きや新規参入の障壁など、影響のありそうな要因を認識し、今後の成長戦略をたてるときに役立ちます。

6.マクロ視点で市場をとらえる「PEST分析」

PEST分析は、事業に影響を及ぼす環境を、次の4つの視点からとらえる分析方法です。

  • Politics(政治)
  • Economy(経済)
  • Society(社会)
  • Technology(技術)

市場の動きや、法律や技術、物価などの世間に大きな影響を与えるものをマクロの視点から分析します。

経営戦略をはじめ、製品やサービスのアイデア出しにも活用できます。

7.ポジションを明確にする「ポジショニングマップ」

ポジショニングマップは、競合他社との差別化を図り、優位性を考えるときに活用するフレームワークです。

タテ・ヨコの2つの軸に、自社と競合それぞれの購入の決め手となる「購買決定要素」を当てはめて分析します。

ポイントは、特に重要な購買決定要素を設定することです。

市場における自社と競合他社の立ち位置を整理することで、「どのポジションを狙っていくのか」を明確にできます。

まとめ:新規事業を成功させるためにマーケティングを活用しよう

本記事のまとめ

  • 新規事業の成功にはマーケティングが欠かせない
  • 大きな損失を防ぐためにも、状況を把握しながら段階的に進めることが大切
  • 新規事業を成功へ導くためには、アーリーアダプターの獲得も重要

新規事業では、ターゲットの明確化や市場調査などのマーケティングが非常に重要です。

また、拡散力のあるアーリーアダプターの獲得も事業成功の秘訣となるため、顧客ニーズを確実にとらえた製品やサービス作りが肝となります。

まずは、今回ご紹介したフレームワークなどを活用しながら、市場調査や競合他社との差別化、顧客ニーズなどをしっかり考えていきましょう。

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投稿者

浜中 広助
浜中 広助株式会社WALTEX 代表取締役
「志を支援する」パーパスの元、デジタルマーケティング支援会社を経営。(2024年6期目/メンバー数約15名/最高年商2億)パーパスに共感したクライアントの成果創出を「誠実なエース人材のみ」でチームを構成し、エンドユーザー目線を徹底する方針で支援してます。
経歴:オプトで運用型広告コンサルタント→サイバーエージェントグループのウエディングパークにて、運用型広告の営業→WALTEXを創業。Speee様、KUMON様、DIGITALIO様など、大手から中小企業(ベンチャー/スタートアップ)まで支援実績インタビューをHPで公開中。

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